『NAOTO KINE Talk & Live 15th Anniversary Special』
2007/12/21 渋谷:duo MUSIC EXCHANGE(1/2)


似合っていたというか、格好良かった

木根「15周年っていうことで、ちょっとお洒落してみました。僕だけ15周年。みなさんはいつもの感じでいいんで」
登場した木根さんは、3つ揃え・・・って言えばいいのかしら。
濃いグレイのスーツに薄い水色か薄いグレイ系のベスト。
ネクタイはたぶんスカーフをネクタイのように結んでいる感じ。
色はマリンブルー系に小さな白の水玉模様・・・に私には見えた(苦笑)
加えて左胸上部に、雪の結晶のペンダント。
超フォーマルな姿に、思わず歓声をあげてしまいました(笑)


木根「今回は15周年記念なので、演奏(楽器?)はみんなに任せて、僕は歌だけにさせてもらいたいと思います」


タイムキーパー登場

木根「今日はゲストが3組出るので、そのままやっていたら終電なくなっちゃうんで・・・
  なんとか常識的な時間に終わりたいから、タイムキーパーをお願いしました。
  知ってる人は知ってると思いますが・・・放送作家の藤井徹貫!」
徹貫さんはサンタの恰好でした。白い髭は・・・なかった気がします。たぶん(苦笑)
というか、正直それどころじゃなかった(笑)
そして、徹貫さんが登場するなり。

木根「似合わねえー!」
と吐き捨てる木根さん(笑)
木根「どこかしら似合うと思うんだけど、似合わないね」
徹貫「似合いませんか?」
木根「放送作家なんで、本当は表側に出てくる人間じゃないからしかたないんだけどね」

そして徹貫さんのほかに、話さない綺麗どころとして、
グラビアアイドル(でいいの?)の方が、これもまたサンタワンピで登場。

木根「今日はスペシャルということで、重盛さと美さん」


さくさくっと進みます

徹貫「早速、ゲストに行きましょう」
木根「2年前からN.Y.在住になって、日本で仕事をする時に来日するようになった奈良部匠平さんです!」
シングル『思い出はクレセント』とアルバム『Roots of The Tree』と、
黒とオレンジの表紙のスケッチブックを手にして、奈良部匠平さんが登場。
素敵笑顔のおじさまでございました←失礼?(笑)

奈良部「15周年、おめでとうございます」
奈良部さんが木根さんに手渡したのは、慥か「50周年」と書かれた、
黒とオレンジのデザインのマルマンのスケッチブック(写真は、こちら)

徹貫「なんで奈良部さんがこれを木根さんに手渡したかっていうと、
  その表紙をデザインしたのが、奈良部さんのお父さんだからなんですね」
木根「そうなの?」
奈良部「そうです」
木根「徹貫知ってた?」
徹貫「奈良部さんっていう人だっていうのは知ってましたが、奈良部さんのお父さんだっていうのは知りませんでした。
  っていうか木根さん、先に奈良部さんに座ってもらいましょう。まずゲストに気を遣いましょうよ」


徹貫さんからの質問(或いは、コピーでもモネの絵に違いはないですけどね)

徹貫「僕は奈良部さんにインタビューさせてもらう機会がこれまでなくて、今回がはじめてなんです。
  お会いできたら是非訊きたいと思っていたことがあったんですが、いいですか?」
頷く奈良部さん。
徹貫「木根尚登の曲の印象っていうのを、お訊きしたかったんですけども」
奈良部「木根さんの曲は、すごいロマンティックですね」
木根「ロマンティック?」
とっても嬉しそうな表情になる木根さん(笑)
徹貫「詞も書いてますけど、詞の方はどうですか?」
奈良部「詞も曲もロマンティックだよね。1回読んだら、これしかないっていう映像が浮かぶ。
  ・・・印象派みたいな感じ」
木根「印象派? 誰? 人で言って(もらわないと判らない)」
奈良部「モネとか」
木根「ああ。ホテルの部屋に飾られてるの見たことある!」
徹貫「(すーごく呆れた声で)それはコピーでしょ?」
木根「コピー? コピーなの?」
徹貫「木根さん、モネの絵が置いてあるようなホテル泊まらないでしょ?」
木根「確かに。美術館とか行って見たりしないからね」


徹貫さんからの質問その2

徹貫「『Roots of The Tree』のオーケストラアレンジは、
  あれが最高だっていう噂を聞いたことがあるんですけど、本当ですか?」
きょとんとする奈良部さんに。
徹貫「普通なら録音したあと、"ここをこうすれば良かった"っていう部分があるんだけど、
  "あれは直したい思うところがない、ベストテイクだった"っていう話を聞いたことがあるんですけども」
木根「なんか、徹夜で書いたっていう雰囲気で、
  (奈良部さんが)譜面を持ってきて配っていたっていう記憶があるんだよね」
奈良部「慥か一晩で書いた記憶があるね。
  寝てなくてテンションあがってるから、普段自分が持ってる以上の力が出るんだよね」
木根「あんなに音符が書けるっていうだけで、奈良部さん尊敬したもんね」


それって、どうなの?

木根「オーケストラといえば、すごく憶えていることがあって。
  オケって、ハープのたららら(こういうニュアンス)とかっていう音が最後に入るじゃない?
  ハープって女性が弾いてるっていうイメージがあるから、
  どういう人が弾いているんだろうって思って見たら、おじさんが弾いてるの。しかもすごい髭の」

木根「そうしてティンパニ・・・こういう(ティンパニを叩く仕草をしながら)の、ティンパニでいい?」
奈良部さんが頷くのを確認してから。
木根「ティンパニを叩いているのが髪の長い若い女性だった。・・・逆だろ!って」
徹貫「いま言ってくれて良かったですね。その時に言われたらやる気なくなりますもんね」
ここでも奈良部さん、頷いてました(笑)


徹貫さんからの質問その3

徹貫「曲を渡されるとき、"こういうアレンジにして欲しい"って、木根さんから説明されたりするんですか?」
木根「いや、この曲(『Roots of The Tree』)は、デモの時からこういう感じで作ってあったから、
  たぶん聴いてすぐ判ったんじゃないかな?」
奈良部「最初からそういう風に作ってあったね」
木根「TMをやってる頃は、ソロがやれるかどうかなんて判らなかったけど、
  もしソロがやれるなら、エリック・カルメンみたいなのをやりたいって、ずっと思ってたから。
  ・・・僕ね、エリック・カルメンがすごい好きなの。
  ピアノが鳴って、だんだんオーケストラがこうやって、」
曲が壮大に広がっていく感じを、腕の動きで説明する木根さん(笑)
木根「だから僕がどういうことをやりたいかっていうのは、デモを聴いた時点で判ったと思うよ」
徹貫「その時、もう1曲オーケストラを入れた曲があるんですよね?」
奈良部「これも一緒の時に録ったと思います。
  この曲(『I'm On Your Side』) は、海の中(か海の底)のイメージ。
  歌詞にもそういうところが出てくるので、そういうイメージでアレンジしました」


それはいつ言われたんでしょうか?

徹貫「今回の『道』というアルバムを聴いて、木根さんのフォークの集大成のような気がしたんですよ」

徹貫「1枚目の時はそういう感じの曲はなかったんだけど、
  2枚目の『レイニーブルースが聞こえる』から、木根さんのフォークの匂いっていうのを感じる曲が入ってきて、
  その木根さん流のフォークっていうのが結実したのが、『桜ヶ丘』だと思うんですよ。
  これまで木根さんが影響を受けてきた、かぐや姫とか吉田拓郎のフォークじゃなくて、木根さんのフォーク。
  これまであったものじゃなくて、新しいフォークの道が開けたような気がするんです」
木根「『レイニーブルースが聞こえる』は、まだ吉田拓郎とかの影響を消化しきれない感じね」
徹貫「そう。木根さんものにしきれてなかったんだけど、
  『桜ヶ丘』は木根さんが聴いてきたフォークを自分の中で消化したものになってる気がします」
木根「徹貫、いいこと言うね」

次に歌う曲が『桜ヶ丘』だったため。
木根「・・・話の流れ、うまいね」
徹貫「小室先生から、"次の曲に繋がるようなmcをしろ"って言われてますから」


僕のせいじゃないよ

徹貫「そろそろメンバー紹介してください」
木根「え?」
徹貫「段取り憶えてますか?」
木根「憶えてるよ」

木根「前回も参加してくれた阿部雅宏さん」
全員、その場から立ちあがってお辞儀だけで、話す機会がほとんどなかったのが残念(苦笑)
木根「彼は今回がはじめて参加の方ですね。小川真司さん」

木根「彼は・・・アルバム『REMEMBER ME?』の時とかに参加してもらって、
  その時のツアーにも参加してもらったんだけど。10年ぶりくらいかな?
  中村周一・・・違うよ!中野だよ」
観客だけじゃなく、ステージも爆笑。
木根「僕が悪いんじゃないよ。ここにそうやって書いてあるんだもん」
アンチョコ(A4版の紙)を中野さんに見せる木根さん。
それを見て、中野さんも頷いていました(笑)

木根「名前知ってて良かった。名前知らなかったら、そのまま中村って言うところだった。
  ・・・一緒にやってるんだから、名前くらい知ってて欲しいよね」

木根「そしてバンマス、中村修司」
中村「どうして木根さんのバンドって名前似てる人多いんですかね?
  前回は阿部薫と阿部雅宏で判りにくかったし、」
木根「中野と中村と、周一と修司ね」
ここで、小川さんを指さす中村ちゃん。
木根「ああ。真司も周一、修司の中に入るんだ」


ふたり目のゲスト

木根「矢野真紀さん!」
矢野「今日は素敵ですね。それは雪の結晶ですか?」
木根「そう。雪印」
矢野「・・・せっかく言わないようにしたのに」
木根「そっか。言わないっていうのも大事なんだ」
矢野「そうですね」
木根「言わないままにするっていうのも必要なのかな?」
矢野「言わないでやめるっていうのも必要だと思いますよ。・・・時には」


徹貫さんからの質問その4

徹貫「矢野さんにひとつ訊きたいことがあるんですが、いいですか?」
矢野「どうぞ」
徹貫「木根さんって、知らない人がひとりでもいると、借りてきた猫みたいになるんですけど、
  矢野さんがはじめて会った時は、どうでしたか?
  知らない人がいると、部屋の隅っこの方で静か〜にしてたりするんですけど」
矢野「いや、あの時はこのまんまでしたね」
木根「あの時は修ちゃんもいたし、
  僕がレコーディングしているところに来てもらったから、普通だったと思うよ?」
矢野「それよりも木根さんがいて安心したのは、中島みゆきさんのライヴを見に行った時」

矢野「木根さんって、ライヴの時も楽屋にいる時も、ホントにこのまんま(力こめて(笑))の人なんですね。
  修ちゃんがギターを弾いているからっていうことで、中島みゆきさんのライヴを見に行ったんですけど、
  ひとりきりで、すーごく緊張していたんですよ。
  緊張して席に行ったら、本当に偶然なんですけど、隣に木根さんがいて。
  木根さんの背中のシルエットを見たとき、"良かった〜"ってすごい思いましたもん」

矢野「でもね、ライヴずっと"修ちゃん頑張ってるなー"とか、"えらいなあ"とか言ってるんですよ」
木根「だって、中島さんのバックを勤めてる人たちって、大御所の人ばかりでしょ?
  その中で修ちゃんがいちばん若い訳だから。
  僕だったら、その中でやれっていわれたら、無理だもん。
  どれだけつらいかって判るから」
矢野「ずうぅっと言ってるんですよ。もうね、修ちゃんのお父さんみたいだった」
中村「僕の話はもういいですから」


口笛を吸う?(『Hello Mr.Alone』のあと)

曲のあと、口笛を鳴らしてみる木根さんに。
矢野「木根さん、口笛吹けるじゃないですか」
木根「これ吸ってるの」
矢野「吸ってるんですか?」
木根「そう。吹くと音が出ない」
実演してくださる木根さん(苦笑)
木根「吸ってるから、途中で苦しくなる」
これも口笛吸いながら実践してくださる木根さん。

木根「息を吸ったり吹いたりしながら鳴らしてはないよね?」
矢野「挑戦したことありますけど・・・。
  息継ぎをしないで吸うときも口笛でやろうとしたんですけど、途中で苦しくなって、やっぱりできませんでした」

矢野「でも吸って音を出してるんですよね? それは別の意味で、すごいと思いますよ」
木根「"すごい"って言ってくれたよ。
  "木根さんのはちょっと・・・"って言うんじゃなくて、いちおうすごいって」
報告するように木根さんが中村さんを見ましたが、呆れた表情のまま。
中村「・・・すごいんじゃないですか」
徹貫「きっと家に帰ったらみんなやりますよ。吸ってみて、"意外と簡単じゃん"って」


忘れもの

途中、数回徹貫さんがステージからはける時があるのですが、再登場したとき。
木根「徹貫、帽子がない。忘れたでしょ?」
徹貫「あ」
木根「絶対なにか忘れると思ったんだよね」
徹貫「じゃあ、次は上着脱いできます」
木根「あっ、そうやってすぐに帰れるようにって思ってるんだろ?」
笑いながら頷く徹貫さん(笑)
そうして次に登場した時、本当に上着を脱いで来ていました(笑)


 ・・・No.2 に続く  No.2へ


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