番外篇 Vol.3
2003/7/25 吉祥寺:STAR PAIN'S CAFE


カウント・ダウン

この日、ライヴ前に、岩崎さんが前説として登場しました。
「でもどうして前説の人って、盛りあげようとするんだろうね。
・・・まあ俺が盛りあげてくれ、って頼んだんだけど」

「青森で福島が前説をやってくれたときは、カウントダウンなんかし始めちゃって。
"10、9、8、7"って、俺が出てくるまでのカウントダウンを。
慌てて出て行ったね。"やめて、やめて"って。
だって、カウントダウンして始まるのは、静かな曲だよ?
"3、2、1、0、ワー"って出て行って、始まるのは"一晩中君が〜"だよ?」
(注:『LOOKING AT YOU』・・・必要ないと思いますが(苦笑))


番外篇前半戦を終えて。

「こうして(ひとりで)回ってきてみて、すこしだけ変わったと思うよ。
これは人に言っても判らないかもしれないし、人から見れば、なにも変わってないのかもしれないけど。
すくなくとも自分では"変わったな"と思うことがある」

「なんでも"ま、いっか"って終わらせなくなった。
以前までは、なんでもすぐ"ま、いっか"って言っていたんだよ。
1年間に600回ぐらいは、"ま、いっか"って言っていたから」

「あと、弦が切れたぐらいじゃ動揺しなくなったね。
まあ、弦が切れたのは4、5回ぐらいで済んだけど。弦が切れても(演奏が)止まらなくなった」


面白いことしちゃう。

スタッフさんがアコギのチューニングを終えて木根さんに手渡すと、
そのアコギを、ギターの音を拾うためのマイクにぶつける木根さん。
そのあと、そっとマイクをなでる(笑)


「俺ってすぐ、面白いことしようと思っちゃうんだよ。格好つけるのは、キャラじゃないでしょ?
そうすると時々、何パーセントか判らないけど、僕のことを格好良いと思っている人から手紙が来るんだよ。
"そういうことは、しないでください"って。
手紙をくれるのは全員じゃないと思うから、どれくらいの割合でそうやって思っている人がいるか判らないんだけど」
こんな話をしたあと(たぶん素で)頭をマイクぶつけたため、会場内大爆笑でした(笑)


ひとりきりは淋しい。

「今回、ひとりきりで回っていたんだけど、やっぱり淋しかったね。
TMのときは3人だったし、そのあとも、ひとりきりになるのが嫌だったから、絶対バンドで回ってたし。
だからこれまで最低でも・・・最低っていうのは、悪い方の最低じゃなくて、人数の最低ね。
最低でも英美がいて、僕がチューニングしている間は、面白可笑しい話をしてくれたでしょ?」

「自覚した出来事があってね。福岡だったかな。
ちょうど同じ時期に、椎名へきるのコンサートが福岡であって、そこにゲストで参加したのね。
あっちは、もちろんバンドと一緒に回ってて。
あそこのバックメンバーは、みんな知り合いばっかりでね。
ゲストで出たあと、一緒にご飯を食べて、翌日も新幹線で移動だったんだけど。
僕が広島で、へきるのところが岡山までだったのかな。
だから途中まで一緒に移動して、僕が広島で先に降りたのね。
確か僕がその日に広島でライブで、へきるのところが一日空いて翌日ライブだった。
へきるのところでギターを弾いている木村健っていうのがいるんだけど。
降りるときについつい、"一緒に広島、泊まろうよ"って言っちゃったら、"木根さん、淋しいんですか?"って言われて。
そう言われてはじめて、"俺、淋しいんだ"って思った」


イベントに参加しました。

「これは前半戦の本数には入っていないんだけど、松山のイベントに参加して」

「地元のFM局主宰のアマチュアバンドのコンテストかなんかで、最後に僕が演奏するかたちだったのね。
3時頃・・・違うな。5時頃リハーサルをして。
そこには、もちろん楽屋なんかないから、その日泊まることになっていたホテルに戻って。
それが、8時とかだったのかな。
そのままテレビを見たり、ビールを飲んだりしたら、もう終わっちゃってたりするかもしれないでしょ。
あと、とりあえず寝癖がついていたら嫌だから、寝るのだけはやめようと思って」

「出番が9時半頃だったんだけど。9時半を過ぎても、マネージャーから電話がないのね。
そうしたら9時40分頃に電話があって、"おしてます"って言われて。
結局、演奏したのは10時半くらい。そんなに遅く演ったのは初めて」


ヒーター故障 in 北海道(冬)

「すみません。もうすこし僕のギターの音、絞ってください」
という言葉から、昔のことが頭に浮かんだらしい木根さん。
「昔TMのツアーで北海道を回っていた時だったんだけ冬だったから、乗っていたバスにヒーターがかかってて。
そうすると、小室が言うんだよ。"ちょっと寒くない?"って。
するとFENCE OF DIFENCEの山田ワタルとかが言うんだよ。"ちょっと暑くない?"って。
その度にスタッフが、"ちょっと温度を上げてください"、"温度を下げてください"って。
それを5回くらい繰り返したかな。そうしたらヒーターが壊れた。
その後は、ものすごい寒かった。ヒーター効いてないんだから。
・・・今ね、"ギターの音、あげて"って言っていたら思い出しちゃった」


TM Tribute Live

「ああやって何回か演奏をしていると、だんだん昔やっていたことを思い出してくるんだよ。
ここで回っていたな、とか。
ここでこんなフレーズを松本や葛Gが弾いていて、
僕はこんなフレーズを弾いていたな、とかね。葛Gは今回もいたんだけど」

「TMトリビュートをやるっていう話になって。
本当は、トリビュートをつけなくても良かったんだけど、
トリビュートとつけたからには、リーダーとして・・・TMのリーダーは小室だけど、今回は仮にね。
トリビュートとつけたからには、たとえ僕たちが参加していようと、
参加してくれているメンバーが同じだろうと、それなりのことをやろうという決意があって。
それは僕だけじゃなくて、もちろんウツの中にもあったと思うけど。
歌詞はたくさん間違えたけど、気持ちは一緒だったと思う」

「野球の桑田投手とかは天才だからね。
敢闘しようと思ったら、最初からそのつもりで投げることができるみたいだけど」

「江川投手も8時半までに絶対に野球を終わらせようと
・・・次の番組が始まるから、野球中継が途中で終わるでしょ? それが嫌だったんだって。
だから8時半までに野球を終わらせようと、ペース配分をしながら投げていたみたい。
江川投手も桑田投手も天才だから。
でもウツはそうやらない。昔は若かったけど、いまは46でしょ。
やっぱり体力的にはきついんだよ。
ウツは最初から全力投球するから、もう途中でぜいぜい。
でもそういうウツを見て、すごいなと思ったよ」


人それぞれだと今は思います、が。

「これは話したかもしれないけど。
TMのツアーを回っている頃は若くて、ホント余裕なんてなかったから、
客席がどんなことをやっているのか、全然判らなかった。
自分がやっていることで精一杯だったから。
20本とか、それくらいだったらいいんだけど。多い時は、60本とかそれくらいでしょ?
そうなってくると、いかにライヴに飽きないようにやるか、っていうのと闘いになるんだよ。
同じことを毎回やるワケだから。
だからそれ以外の時は、できるだけ音楽のことを考えないようにしていた。
1ベルがなっても卓球をやっていたりね。
俺と松本と・・・(卓球をする格好をする木根さん)。俺と松本のペアと、ウツとワタルのペアとかでね」

「開演の1ベルがなってもまだやっていて。だからコンサート始まる前から汗だく(笑)
コンサートが始まると、もう完全燃焼だから。
だから今回、こうしてTMトリビュートをやってみて、
本当にその場の演奏を、客席と一緒に・・・一体になって楽しめたんじゃないかな、と思う」


--encore--

思わず反応

いつもは本編でステージからはけても、すぐ登場するのですが、
この日は、いつもより出てくるまでに時間がありました。

「ちょっと気を持たせてみたけど、どうだった?」

「すぐ出てきたら、"早っ"とか言われちゃって。
だからすこし待ってみたんだけど、やっぱりまだ早い?
せっかちだから待てないんだよね。どうせならもう一回やろうか?」
やらなくてもいい、というように手を横に振ってしまう観客(笑)
「いま一斉に"それはない"って(顔の前で手を横に振る木根さん)。
みんな早いね。そうやってくれると助かる(笑)」



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