liquid sun


このアルバムはTMNが1994年に終了してから、ソロとしてはじめて出るアルバムで、
しかも初のフル・アルバムということで、当時の私も無駄な気合いが入っていました(苦笑)

発売当時、県外に住んでいたのですが、
フライング・ゲットをするために発売日前日に地元まで戻り、馴染みのCDショップで購入。
今となっては、なぜそんな無駄なことをしようと思い立ったのかは闇の中ですが、
帰りの電車の中で、このアルバムを聴いた時の衝撃は、いまでも憶えています。

雰囲気も歌い方も前2枚とは全然違っていて、
その変化が、「このアルバムはTMの木根尚登ではなく、ソロの木根尚登というアーティストが出したもの」だと、
そう語っているように感じたんですね(あくまで私は、ですが)
どちらを否定するとか、そういうものではなく、新しく歩きはじめた、その道を示されたというか。

たぶんこの頃、私の中での図式がTM < 木根さんと変化したんじゃないかな。
木根さんだけでなく、私自身の転換期のアルバムとなったのでした。


どうでもいい話ですが、個人的にはこの頃のジャケットワークが一番好き。
CDジャケはもちろんですが、『liquid sun』の宣伝ポスターとかツアーパンフとかも含めて大好きです。
(私の腐った目にはワイルドで格好良く見えるんですよ。ふふふ)



line



『クジラが飛ぶ日』
【作詩:小室みつ子/作曲:木根尚登】

『H2O』と比べろと言われるとこちらが負けますが、でもでも超大好きな曲(語彙が少なくて悲しい)
眠たい朝も目が覚めるし、ライヴでなくとも、この曲がかかるとニヤニヤします←超危険(笑)

ただ。はじめて聴いた時は固まりました。

「Day dream ハレルヤ!」ですよ?
加えて、「羽ばたいてるぜ」・・・ぜ、ですよ?

これまでソロとして(TMでも)出した曲の歌詞では、考えられなかった言い回しです。
しかも歌詞を書いているのは、あの小室みつ子さん。
最初は目(と耳)を疑いました。

アルバム、1曲目としてのインパクトは抜群(笑)
そして、それにまんまと嵌りました(笑)

「ハレルヤ」の歌詞は、石井妥師さんが歌っていたものを生かしたんだそうです。
・・・すっかり忘れておりました(汗)


『橋はどこにあるの』

【作詩:戸沢暢美/作曲:木根尚登】
(1995年11月1日にシングルとして発売。c/w『風 太陽 海』)

テンションがあがる曲が続きます。
シングルとして発売されたためか、ライヴよりも歌番組で歌っているイメージが強かったんですが、
最近は映像の記憶もライヴの記憶も薄れがちで(それは最近演ってないから(苦笑))

タイトルを聞くと、ついつい「どこか」だとか「さあ?」とかと、
揚げ足を取りたくなってしまうのは、悪い癖(笑)


『隣りのサンタクロース』
【作詩:小室みつ子/作曲:木根尚登】

当時、衝撃を受けた曲パート2(笑)

最初の頃は「たたきに行こうぜ」部分に、かすかな違和感を感じていました。
やはり、このアルバムが出るまでに刷り込まれていたイメージが邪魔をしていたというか。
(今はもうそのイメージも払拭されて久しいですが)

そして。
ここから冬モード、突入でございます。
TMを含め、3曲、クリスマス・ソングがあるワケですが。
大方の予想を裏切ることなく、これがいちばん好きです(笑)
(『Leprechaun Christmas』も捨てがたいのですけども)
お祭りムードに、はしゃいじゃっている空気感がたまらないのです。

シーズンものである性質上、
クリスマス頃にライヴがないと、なかなか聴けないというのが残念で仕方ありません・・・っていうか。
ここ最近、毎年のようにクリスマスシーズンにライヴをやっていますが、
この曲の演奏はないですねえ(遠い目)
どうやら2004年以降演奏されてないというか、
私が生で聞けたのは1995年の『T&L Vol.3』と、この2004年の2回だけのようです(更に遠い目)


『雨音を聴きながら』
【作詩:山本成美/作曲:木根尚登】
(1996年2月21日発売の『それでもいいと思ってた』のc/w)

これも、何度聴いたことか・・・。
基本的に、木根さんの作る曲は、どれも弱いのですが、
こういうイレギュラーな作りの曲に、とても弱いのです。

これを書くにあたって、
木根さんが「Woo・・・ah・・・」は「Woo・・・ah・・・」だからと言って、
歌詞を書き直してもらった、という逸話を思い出したのですが、
どの媒体のものか判らず、必死で探しました(あまりにもいろいろ参加しすぎて混乱気味(苦笑))

雑誌の切り抜きやら、FCの会報やらをひっくり返し、
『月刊カドカワ』の『liquid sun』全曲解説の中に発見! 見つかって良かった(落涙)

この曲も2003年の『T&L8』以降、生で聴いていないです。
というよりも、最近は『liquid sun』からの選曲自体が減っていますね。
新しいアルバムが出ているので仕方ないと言えば仕方ないのですが、
この頃の曲を聴きたい今日この頃です(2009/10現在(苦笑))


『今はただ君を』
【作詩:木根尚登・吉田美智子/作曲:木根尚登】

この曲を聴くと、当時メディアやライヴなどで、
「いい人っぽい歌詞の曲が多いから、(その)イメージに押しつぶされそう」
とボヤいていた姿を思い出します。
いや、別にこの曲を例に挙げて話していたワケではないのですけれども。
このアルバムの中で、いちばんいい人っぽい歌詞だと思いませんか?(笑)

慥か一緒に作詞をしている吉田さんは、
木根さんのボイス・トレーナーの先生だったかと思います。


『冬の花』
【作詩:武田旬平/作曲:木根尚登】

恰好良い曲なんですけれども、歌詞を暗記するのがとっても大変。
特にサビが・・・っ!!

全体的に歌詞が変わっていれば、問題なく憶えられるんでしょうけども、
すこしだけ変化している、というのがミソで。
いつも途中でこんがらがってしまいます(汗)
記憶力が低下しているから?・・・そうかもしれません(微笑)

『T&L 番外篇Vol.3』での弾き語りも捨てがたいのですが、
個人的には、映画『JUNKERS COME HERE』を観に行ったときの、
弾き語りで歌った姿が印象に残っています。
FCイベントを除けば、木根さんの弾き語りを聴くのは、
その時が初めてだったからなのかもしれません。


『ブリキのメロディー』
【作詩:山本成美/作曲:木根尚登】

『ブリキのメロディー』といえば、『liquid sun』ツアーでの照明効果。

冒頭の扉が開く音に合わせて、ドアが開いているような形で照明がステージを照らし、
演奏が終わると共に、その照明が消える、という。
曲の作りからいったら、とてもベタなのかもしれませんが、すごく印象的だったのでした。

慥か、『Talk & Live 番外篇Vol.4』の時も、同じような感じの照明だった気がしますが、
やはりインパクトは『liquid sun』時の方が大きかったです(初回ですからね(笑))

そして歌詞のインパクトも絶大。
切ない歌詞とアレンジがぴったりとハマっている気がします。


今回、コメントをつけるにあたり、過去の雑誌やらブックレットやらを見返していたのですが、
石井君がアレンジした曲が、(特に)ツボなのかも・・・?と。
元々、石井君が作ったものには好きな曲が多い、という傾向はあるのですけれども。
アレンジにもその傾向は出るのでしょうか・・・?
木根さんの言葉を借りると、「とってもアバウトな感じ」らしいのですが(笑)


『それでもいいと思ってた』
【作詩・作曲:木根尚登】
(1996年2月21日にシングル・カット)

この曲がシングル・カットされた経緯は憶えていないのですが・・・
同タイトルの小説が発売になったから・・・だったかしら?(笑)
(『上岡龍太郎にはダマされないぞ!』のエンディング・テーマだったらしい(苦笑))

曖昧な記憶はさておいて。
この曲は、果たして何度聴いたことか・・・。
もしCDにカウンタ機能がついていたとして、
この曲だけの回数を調べたとしたら、怖ろしい数字が出るハズです。

木根さんのスリー・フィンガーや、
歌詞の視点が男性→女性→男性→女性と変わるところとか、
「クリームシチューあなたはテレビに夢中」と韻を踏んでいるところとか、
もうとにかく、すべてがツボです。

自分が聴いたその時の映像と曲はリンクしているとよく言われますが、まさしくこの曲が、それ。
電車の中で聴いた時の、その映像がいまでも浮かんできます。

2005年当時、初聴きで泣いてしまったのは、この曲だけでしたが、
最近は涙もろくなったのか(?)、次々とそういう曲が出てきてしまいました(苦笑)


『ホントの君 ウソの君』
【作詩:小室みつ子/作曲:木根尚登】
(1995年3月8日にシングルとして発売。c/w『Bye Bye Bye』)

映画『JUNKERS COME HERE』の主題歌 & 挿入歌。

映画に沿ったような歌詞なので仕方ない(?)とは思いますが、
こういう歌詞を歌うのってズルいなあって(苦笑)
落ちこんだ時とか凹んだ時に聴くと、涙腺大崩壊(思うツボ)

雑誌などのインタビューによる先入観なく聴きましたが、
ヴォーカルを録り直してあるのは、すぐに判りました。

本当のところはどうなのかは判りませんが、
私個人としては、新しく取り直したversionを収録しているというところから、
ソロとして動き出したんだよ、というメッセージを、強く受け取った気がします。

個人的には、嶋田さんのピアノが好みです。


『心の旅先』
【作詩:小室みつ子/作曲:木根尚登】

映画『JUNKERS COME HERE』の中でも、メロディが使用されている曲。
曲としては、このアルバムの中で、いちばん古いらしいです。

2番のサビの終わりの音から、間奏へと移っていく流れが好きで、
その一部分を聴きたいがためだけに、この曲を聴いたりします(苦笑)
そのため、ライヴとかでそこが削られていたりすると、ものすごく気持ち悪かったりします。


『風 太陽 海』
【作詩・作曲:木根尚登】

NHK教育で放送されていた『日曜ソリトン夢ときどき晴れ!』のテーマ・ソングでした。
慥か、NHKで放送されていたversionと、CDに収録されているversionは若干違っていた気がします・・・たぶん。
(違うversionで合っているらしい(笑))

『橋は〜』と同様、テレビで歌っている印象が強い・・・というより『ソリトン〜』のイメージが強いです。

『ソリトン〜』では、「メガネ姿を披露!」ということで、
番組がはじまる前はビクビクしていたのですが、予想以上(?)に素敵でした(盲目)

2004年くらいまではライヴでは本篇、番外篇問わず常連の曲でしたが、最近はちょっとご無沙汰ですね。
でもこのアルバムでご無沙汰といえば、何を置いても『それでもいいと思ってた』!!
番外篇でいいから(?)久々に演ってくれないかしら(曲の感想変わってますよ、有さん)


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参考 「木根尚登/透明感のある光」(『月刊カドカワ(1996年1月号)』収録)
『NAOTO KINE 10th anniversary T&L SPECIAL』ツアーパンフレット

2005/11/21(2009/11 加筆修正)


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