The Beginning Place〜始まりの場所〜


これは、当時ライヴで回っていたメンバーで作った、いわばライヴの集大成版。
1998年当時のライヴの音や曲の雰囲気は、こんな感じだったと思って頂いて、間違いないんじゃないかと。
本当に豪華で楽しかった〜!!(今が楽しくないという訳じゃないですよ←念のため)
それが原因かどうか判りませんが、このアルバムを聴いているとライヴに行きたくなります。
しかも本篇に。・・・判りやすいな、私(笑)
 
所属レコード会社も変わってしまったので、さらに難しくなった気がしますが、
全員でなくても、たまーにスペシャルとかで一緒に演ってくれたらいいのになー、なんて思ったりもします。


アルバム・コンセプトは、そのまま「始まりの場所」だったハズ。
そして、できるだけ作詞も自分でやろうと思って作ったと、
どこかで聞いたか読んだかしたような気がするのですが、気がするだけかもしれません。
ただ、これまでのアルバムに比べ、木根さんが作詞している曲が多いアルバムになっています。

アルバム・タイトルは、海外で有名な女流童話作家の書いた、
『The Beginning Place』という本のタイトルから。
(詳細が載っている(らしい)雑誌記事を探し出せませんでした・・・(汗))
間違っているかもしれませんが、推察するに、
ル・グイン(『ゲド戦記』の著者)の『The Beginning Place』ではないか、と。
邦題は『始まりの場所』(早川書房刊)。
本の内容は全然関係なく、純粋にタイトルからとったそうです。



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『SOME MORE』
【作詞・作曲:木根尚登】

イントロが聞こえてくるだけでテンションが上がります。
曲も好きですが、べーあんさんのドラムが最高!
冒頭から、とにかくドラムに惹かれて困ります。超好き(語彙のなさが表れてますね(汗))
「ああ、べーあんだよー」と、感動を抑えきれずに呟くこと多々←危険です。
っていうか、メインで追っているのがドラム・パートだったりすることも・・・(遠い目)

木根さんのアルバム、1曲目の中では『クジラが飛ぶ日』と双璧の曲。
この2曲のどちらかでライヴが始まると・・・
そしてべーあんさんがドラムだったりした日には、たとえ1曲目でもクライマックス(笑)

ライヴではバンドメンバーのいる本篇での演奏が多いかな?と思ったのですが、
最近あまり演奏されていないだけかも(苦笑)

ちなみに。
歌詞は、これでもかっていうくらい甘々です。
・・・いつものことですか。そうですか。


『パラノイアな風景』
【作詞・作曲:木根尚登】

木根さん自身も、雑誌のアルバム解説の中で仰っていましたが、
「とにかくクレイジーな曲にしようと思って作った」という曲。

コンセプトどおり、クレイジーさが漂っているのですが、
そのクレイジー加減が、より切なさを倍増させるというか。
シーケンスで鳴っているバンジョーの音が、いい具合に後押しをしている気がします。

個人的に好きなフレーズは、「夜中に冷蔵庫あけてとじて」。
訳もなく無駄な動きをしてしまう、そういう時の気持ちに同感できるせいかもしれません。


『投函されない手紙』
【作詞・作曲:木根尚登】

ライヴでの初披露となった『T&L Vol.4』から『T&L SUMMER SPECIAL』まで、
大サビ後の「僕は〜」からの繰り返しを歌わない形式でした。
そのため、『T&L Vol.8』でアルバム収録ままの構成で演奏された時、
思わず「繰り返しがある!!」と心の中で叫んでしまいました。

その後、2005年の『T&L 番外篇5』では、
再び繰り返しのないversionに戻っておりましたので、『T&L Vol.8』が特殊だったのかも。


『永遠のスピード』

【作詞:大江千里/作曲:木根尚登】
(1998/10/21にシングルとして発売。c/w『Bless this Love(world dub mix)』ほか)

小室さん参加の曲。

実は大江さんに歌詞を頼む前、木根さんも歌詞を書いていて、
歌詞のついているものと、ラララで歌っているものの、2つのデモ・テープがあったんだそうです。

本当は、ラララで歌っている方を大江さんに渡す予定だったのが、
歌詞のついているデモ・テープが大江さんの手に渡ってしまい、
木根さんの歌詞を下敷きにしたものが、できあがってきたらしいです。

このアルバムには、早口の曲が何曲かありますが、
その中でも(木根さん的に)テンポを取りにくいのがこの曲ではないかと。・・・勝手な想像ですが。


『長い影』
【作詞:大江千里/作曲:木根尚登】

引き続き、大江さんが作詞の曲。
作詞を頼んだ時、大江さんがとても忙しい時期だったらしいというのは、
『T&L 番外篇6』の名古屋公演のRepoを参照してください(苦笑)

歌詞の中にサッカーが出てくるのは、
木根さんがサッカー好きだというのを大江さんが知っているからだろうというのは、木根さんの弁。

自身の曲のタイトルを冠した短編集である『ずっと好きだった』の中にも「長い影」がありますが、
そちらは、木根さんが実際に目にした風景が元になっているそうです。


『雨のトロイメライ』
【作詞・作曲:木根尚登】

発売前、この曲のタイトルを目にして、
「トロイメライとあるからには、バラードだろう」と思いこんでいたら、見事に裏切られました。
『トロイメライ』と言ったら、シューマンの『トロイメライ』しか、浮かびませんって(苦笑)
どうやら、木根さんの頭の中には、早巻きの『トロイメライ』が流れていたらしいです。
・・・早巻きか←悔しいらしい(苦笑)

そうそう。
この曲は、ライヴを想定して作った曲なんだそうです。
そのため、イントロや間奏が長めになっているとか。

間奏で、木根さんのブルースハープが入りますが、
これはデモの時のものを、そのまま使用しているハズです。
ブックレットのクレジットを見なくても、すぐに木根さんが吹いていると判ります。
っていうか、ライヴ臭がぷんぷんと(笑)


『GATE』
【作詞:前田たかひろ/作曲:木根尚登】

別名「毎日がオーディション」。

木根さんがアマチュア時代、何度もオーディションを受けていた当時を思い出して、
その頃に戻るんじゃなくて、当時の気持ちで作った曲・・・だった気がします。
途中、葛城さんのギター・ソロ部分でも、
「アマチュアっぽくやって」というような指示を出したと仰っていた気がします。

曲の構成は、エリック・クラプトンの『レイラ』をイメージしたらしいです。
そのため、静かに始まって、静かに終わるという構成になっています。


『誰かが君を愛してる』

【作詞:売野雅勇/作曲:木根尚登】
(1997/11/1にシングルとして発売。c/w『友よ、風に抱かれて』ほか)

テレビ朝日系『目撃! ドキュン』のエンディング・テーマ。

木根さんが作詞・作曲していると、ずっと勘違いしていた曲でもありま、す・・・orz。
しかも本当は売野さんだなんて!! 2重にびっくりでした。

視線(視点)は違うけれど、『GIRL FRIEND』系の曲かな、と勝手に思っていたり。

これはシングルを出す前に、ずっと書きためていた曲の中のひとつだそうです(確か)
『友よ、〜』は作りはじめて、数分でできた曲らしいですが・・・。
というか、この曲について木根さんが解説しているのを、あまり聞いたことがないような。


『友よ、風に抱かれて』
(1997/11/1にシングルとして発売。『誰かが君を愛してる』のc/w)
【作詞・作曲:木根尚登】

NHK『ふるさとの仲間たち』のテーマソング。
すごい。このシングル、2曲ともタイアップつきだったんですね・・・。

それはともかく。
これは『MY BEST FRIEND』同様、(木根さんの)友人について歌った曲。
そういう理由もあってか、ライヴでの演奏率も高いです。


『UNKNOWN TOWN〜見しらぬ街〜』

【作詞・作曲:木根尚登】
(1998/5/30にシングルとして発売。c/w『Marching for new day』)

これは『REMEMbER ME?』に次いで、PVの印象が強い曲(PV自体多くないですけどね(苦笑))
しかも大サビ後、曲が終わる寸前の場面(苦笑)

ああいう風に、身体半分が映っているというか、
そういう映像に弱いのですよ、私は!!(思わず逆ギレ(笑))
(気になる方は、『トーク&ライブ in 渋谷公会堂』(Epic Record)を御覧くださいませ)

そして、この曲は、映画『キリコの風景』の主題歌でした。
歌詞は、台本を読んだ上で書いたということで映画に即したものになっています。

木根さんのT&Lにゲスト出演された縁で、
森口博子さんをフィーチャーしたヴァージョンもあります(album『RUNNING ON』に収録)


『Marching for new day』
【作詞・作曲:木根尚登】
(1998/5/30発売のシングル、『UNKNOWN TOWN〜見しらぬ街〜』のc/w)

別名、「選挙に行こう(よ)」(@『The Best of Naoto Kine 15 Goodies』解説)
それだけじゃなく、頑張っている人たちの背中を押す風になろう、という
そういう気持ちで歌詞を書いたとも、話されていた気がします。

100の質問ところにも書きましたが、
『Marching for new day』の歌詞は、こうありたいという自身のテーマだったりもします。
どちらかといえば、腰が重い方なので、自ら動く、そんな積極性を持っていたいと。
なかなかそうできないからこその目標だったりもするんですけど(苦笑)

そしてこの曲は(も)、そこに姿があろうとなかろうと、
英美さんが浮かんでしまうという、悩ましい楽曲の中のひとつ。
サビをハモる姿とか、大サビ前の刻みパートを弾く姿だとか(苦笑)

ちなみに、私が英美さんの幻影を見てしまうのは、
『REMEMBER ME?』、『浮雲』、『Tenderness』など(笑)
参加されていない時でも、勝手に脳内で英美さんの声が追加されるというダメっぷり(苦笑)
素直に、その場のライヴを楽しみなさいよ、と思わないでもないですが、
もう既に条件反射なので、不可能かもしれません(微笑)


『始まりの場所』
【作詞・作曲:木根尚登】

この曲は、発売前にラジオで聴いたような・・・
たぶんゲスト出演した番組だったんじゃないかと。
・・・たぶん。

最初のうちは、「うーん、木根バラだ」と余裕だったのですが、
LUKAさんとハモっているサビを聴いた瞬間、不覚にも泣きそうになっておりました。
特に、2回目のサビは、もう・・・!!

歌詞もメロディも声も演奏も、すべてが優しくて。
LUKAさんが、サビでの木根さんの尖った部分を、いい具合に丸く包んでくれているというか。
とにかく、典型的木根バラだと気を抜いていると、思いっきりしっぺ返しを喰らわされます。

そうこともあってか、未だに涙腺崩壊注意報の曲です。


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参考 『TREE MADE VOL.13』(TREE of TIME)ほか

2006/9/26(2010/1 修正)


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